胃瘻(以下PEG)って基本的に悪者扱いな気がする…。

「胃に穴をあけるなんて!」
「倫理的におかしい!」
「延命の道具でしょ?」
「人間としての尊厳を失った行為」
「胃に穴開けるよりNG(経鼻)のほうがいいはず!」


まあ、こんな意見を聞くよね。


管理栄養士のなかにもそんなイメージをもっている人は多い。



臨床分野の管理栄養士以外は
「わたしたちの管轄ではない。食事は口から食べてなんぼでしょ?」

って思ってないですか?

PEG


PEGは本当に悪なのか??

復習も兼ねたクイズ形式でみていきましょう

1PEGの手術は何分かかるでしょう?

2PEGがあったら経口摂取はできないのか?

3PEGがあったら経静脈栄養(TPN・PPN)はできないのか?

4PEGとNGで患者さんにとって苦痛じゃない方はどっち?

5PEGとNGで管理が楽なのはどっち?











↓解答↓

1PEGの手術は何分かかるでしょう?
→15~30分 (準備時間は前後かかりますけど実質のオペはこのくらいかと)


2PEGがあったら経口摂取はできないのか?
→できる


3PEGがあったら経静脈栄養(TPN・PPN)はできないのか?
→できる


4PEGとNGで患者さんにとって苦痛じゃない方はどっち?
→日常生活を長く過ごすならPEG  
NGの鼻から胃までチューブ入っている状態はめちゃ痛いらしい。
食事食べる時ものどにチューブが入っているわけなのでチューブの異物感がある。
数日の栄養管理ならNGのほうがいいですが、長期的に行うのであればPEGがおすすめ。


5PEGとNGで管理が楽なのはどっち?
→PEG

NGは認知症や異物感が堪えられない患者さんがチューブを鼻から抜いてしまう可能性がある!

あとはチューブの交換時期が
NGは2週間に1回
PEGは半年に1回 

施設(特養や老健)ではNGではなくPEGじゃないと入居を拒否するところが多いです。






【PEG問題視される場合】

・老衰や自然のながれで口から食べなくなった高齢者の延命目的。
・本人は嫌がっているのに家族が長生きてほしい!とエゴで造設。
・施設に入居させたいけど、NGでの入居拒否。
 看てもらう施設が無く、泣く泣く造設。




このイメージばかりついてしまっているんですよね!!!



でも上手な使い方もあるんですよ!




【PEGが必要とされる場合】

・交通事故後、外傷が大きく食事摂取ができないが回復の見込みがある場合
・脳梗塞や脳卒中で嚥下障害が出てしまっているが回復の見込みがある場合
・難病患者(ALSなど)で嚥下障害があり本人が希望する場合
・疾患により食べる量は少ないが経口摂取を楽しみたい場合






事故や脳梗塞のマヒにより一時的に飲み込みが悪く食事がとれない人が
リハビリして徐々に食べれるようになるケースは多くあります。
しかし、食べれるようになるまでには長い長いリハビリが必要です。


十分に口から食事がとれない期間どうやって必要な栄養を補うのか?
そういった人にはPEGが使用されていることが多いです。


実際に長い時間をかけてリハビリしたおかげで
経口摂取ができるようになり退院される方も見てきてます!

ちなみに回復して必要なくなったら、
PEGの穴は手術で閉じることもできますよ。




また、たくさんの量は食べれないが、
少量の食事を楽しみたい場合は
生命を維持する熱量はPEGから
好きなものはお楽しみとして少量口から食べる

そんな方法もあります。

脳梗塞などの後遺症でマヒのある方
これから身体が動きにくくなる難病を抱えた人に多い利用法です。

食事併用


PEGとうまく付き合って生活している方もたくさんいらっしゃるんですよね。



だから必ずしも「悪」ではないんです。



しかし、その一方で高齢者にたいして延命目的のPEGも多いのもまた事実…。


医者や管理栄養士はメリット、デメリットをしっかり頭におき、
本人や家族に的確に説明し判断してもらい使い分けをしていくことが大切です。


一般の方ってなじみがないためイメージがつきにくいと思うのですが、
臨床分野以外の管理栄養士さんもぜひ知っておいて欲しいです。



食の幸せを守るためのPEGもあるんですよ!




倫理的に難しい部分ですが、正しい使われ方が増えることを願っています。




今日はまじめな話でしたw